lucrative, advantageous
advantageousの元はもちろんadvantageです。
advantageの歴史を調べると
ラテン語の副詞の abante 前に
それから
フランス語のavant 前に
アバンギャルド(avant-garde:前衛派の)のavantですね。
これからフランス語のavantage
これが英語にはいって、接頭辞のadと混同されてaがadとなり
advantageとなったそうです。
前に行くこと、ほかの者より有利にすること
優位にさせるもの
an advantageous position 有利な立場
lucrativeはラテン語のlucrumから由来しています。
lucrum 儲け、物質的利益、金銭
英語にはいって
lucre 金(かね、ぜに)
キリスト教的の金銭的な利益をいやしむ考えから
filthy lucre 不当な利益、不浄な金
とつかわれるようになっています。
このfilthy lucreは今でもよく使われているようです。
goldやsilverは富の象徴ですが、「金銭」自体は
卑しいものと考えるわけですね。
世俗的権力によって価値が与えられているものが「金銭」であると「神」の立場から見下すわけです。
キリストは税金を納めるべきがどうかを尋ねられて
貨幣に刻まれている、肖像は誰の顔か尋ね返して
render therefore unto Caesar
the things which are Caesar's and
unto God the things that are God's
カエサルのものはカエサルに、神のものは
神に納めよ。と答えるわけですが、
これが深くヨーロッパ社会に根をおろし
金銭はいやしむものそれに執着することおろかなこと
となったのだとおもいます。
lucrativeは、この「金銭」の形容詞なので金銭的に儲けになること。
a lucrative business もうかる仕事。